アメリカはフィラデルフィアに住む“りんたろう”のブログ


by ring_taro
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そのあまりの熱量に脱衣、いや脱帽

ジュリアード・カルテット演奏会 (Jan. 19, 05)
キメル・センター、ペレルマン・シアター

シューベルト: 弦楽四重奏曲 D. 703「四重奏断章」
モーツァルト: オーボエ四重奏曲 K. 370
カーター: オーボエ四重奏曲
ドヴォルザーク: 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」

ジュリアード・カルテット
ハインツ・ホリガー: オーボエ

プログラムによると、ジュリアード・カルテットはその結成メンバーは現在一人も残っていないようです。1946年結成。そりゃ、残っているわけないわな。
僕がCDで聴き親しんでいたジュリアード・カルテットといえば、ロバート・マンのフワ~としたヴァイオリンが印象的なベートーヴェンやバルトークだったわけですが、そのマンも1997年に引退したそうです。ぜんぜん知らんかった。

僕は弦楽四重奏というものにはまったく詳しくないのですが、メンバー交代を繰り返しながら何十年もその四重奏団の名を維持し続けるというのは、決してめずらしくはないのでしょう。そんな歴史の流れのなかで、どうやって四重奏団としてのアイデンティティを維持していくのか、音楽自体がどんどん変わっていっちゃうのではなかろうか、なんてことを演奏会のあいだ考えてました。

この演奏会ではとにかくホリガーのオーボエに度肝を抜かれました。こんなオーボエ、今まで聴いたことがありません。

とにかくその音の強烈なこと!音自体がなんかヤバ目の放射線でも出ちゃってるんじゃないかといわんばかりの圧倒的な熱量。「北風と太陽」なんて童話がありますが、聴いてて服を脱ぎたくなっちゃうような熱さでした。

この演奏会の二日後にリチャード・ウッドハムズによるソロでリヒャルト・シュトラウスのオーボエ協奏曲のとても美しくてチャーミングな演奏を聴いたのですが、とても同じ種類の楽器から出た音とは思えません。

「情緒」がなんじゃい、「典雅」がナンボのもんじゃい、「詩情」なんぞ犬に食わせてまえ、信じられるのは自らの「音のチカラ」だけなのだといわんばかりの、ホリガーのオーボエ。カーターの四重奏曲のようなコンテンポラリーな音楽であればとーってもよくなじんでいるのですが、モーツァルトとなると、もう聴いててクラクラしてきます。いやー、すごかった。

ジュリアード・カルテットの音楽も、どちらかというと各奏者の音の力で勝負するアンサンブルのように聴こえました。ホリガーとは相性抜群。
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by ring_taro | 2005-02-26 13:42 | クラシックの演奏会