マルチヌーってお茶目なんですね
2005年 03月 01日
フィラデルフィア管弦楽団室内楽演奏会 (Feb. 27, 05)
キメル・センター、ペレルマン・シアター
ボザ: 金管五重奏のためのソナチネ
アレンスキー: ピアノ四重奏曲第一番
ストラヴィンスキー: 管楽器のための八重奏曲
マルチヌー: キッチン・レビュー (La Revue de Cuisine)
(マルチヌーの曲はなんと日本語にしていいのかわかりません。とりあえずプログラムにのっていた英訳"The Kitchen Review"をそのままカタカナにしました。)
フィラデルフィア管弦楽団はオーケストラのコンサート以外にも、団員を中心にした室内楽演奏会を年六回日曜におこなっています。結構お得な値段(28ドル~15ドル)でフィラデルフィア管の名手たちの演奏が聴けるとあって、かなり人気があります。昨年11月にはエッシェンバッハとナージャ・サレルノ=ソネンバーグが加わり、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲Op. 81を演奏をするなんて豪華なプログラムもあり、そのときはチケットを入手することができませんでした。
今回の演奏会では後半の二曲がとてもよかったです。(逆にいうとボザとかは完成度と言う点では相当アレでした。)特にストラヴィンスキーは少しのほころびも見当たらない完璧な演奏でした。
とりあえずストラヴィンスキーは演奏者を書いておきます。
デビット・クレイマー: フルート
リカルド・モラレス: クラリネット
ダニエル・マツカワ: バスーン
アンジェラ・アンダーソン: バスーン
デビット・ビルガー: トランペット
ジェフリー・カーナー: トランペット
マシュー・ヴォーン: トロンボーン
ブレア・ボリンジャー: トロンボーン
なかでもトランペットのデビット・ビルガーはすばらしい。去年、フィラデルフィア管がコープランドの「クワイエット・シティ」をやったときにソリストでした。輝かしさのなかに柔らか味のある音。いいですね。でもオケのなかに入ると時として存在感が薄くなるのですがどうしてでしょう。
あとはしつこいようですがクラリネットのモラレス。この人は本当にうまい。僕は完全にトリコです。
マルチヌーの「キッチン・レビュー」ははじめて聴きましたが、愉快な曲でした。バレエ音楽を四楽章からなる組曲に縮めた、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、バスーン、トランペット、ピアノによる音楽です。
プログラムによるとそのあらすじは・・・ポットはナベブタを愛し、ナベブタもポットが好き。でも意地悪な泡立て器はポットをナベブタから引き離す。皿用フキンが気落ちしたナベブタに言いよりさあ大変。モラルはいたるところで崩れ堕ちようとしているぞ(moral bankruptcy lurks around every corner)・・・ってなんだこりゃ?
マルチヌーがパリにやってきたころ、その街は「シュールレアリスム」で大盛りあがり。チェコの田舎からやってきたマルチヌーはそんななかで必死こいてシュールレアリスムなバレエに取りくむのであった・・・だそうです。
シュールレアリスムってこういうもののことをいうのですか?
一番ケッサクなのは三曲目の「チャールストン・ダンス」。二曲目の濃厚で重苦しめの「タンゴ」からアタッカで続くこの曲、モラレスやビルガーがとたんにスイングし始める。このギャップがおもしろい。
必死こいてお茶目な曲を書くマルチヌーと、必死こいてお茶目に吹くビルガー。どっちもかわいい。たまらん。
おもしろいなこの曲。今度CD買おう。
キメル・センター、ペレルマン・シアター
ボザ: 金管五重奏のためのソナチネ
アレンスキー: ピアノ四重奏曲第一番
ストラヴィンスキー: 管楽器のための八重奏曲
マルチヌー: キッチン・レビュー (La Revue de Cuisine)
(マルチヌーの曲はなんと日本語にしていいのかわかりません。とりあえずプログラムにのっていた英訳"The Kitchen Review"をそのままカタカナにしました。)
フィラデルフィア管弦楽団はオーケストラのコンサート以外にも、団員を中心にした室内楽演奏会を年六回日曜におこなっています。結構お得な値段(28ドル~15ドル)でフィラデルフィア管の名手たちの演奏が聴けるとあって、かなり人気があります。昨年11月にはエッシェンバッハとナージャ・サレルノ=ソネンバーグが加わり、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲Op. 81を演奏をするなんて豪華なプログラムもあり、そのときはチケットを入手することができませんでした。
今回の演奏会では後半の二曲がとてもよかったです。(逆にいうとボザとかは完成度と言う点では相当アレでした。)特にストラヴィンスキーは少しのほころびも見当たらない完璧な演奏でした。
とりあえずストラヴィンスキーは演奏者を書いておきます。
デビット・クレイマー: フルート
リカルド・モラレス: クラリネット
ダニエル・マツカワ: バスーン
アンジェラ・アンダーソン: バスーン
デビット・ビルガー: トランペット
ジェフリー・カーナー: トランペット
マシュー・ヴォーン: トロンボーン
ブレア・ボリンジャー: トロンボーン
なかでもトランペットのデビット・ビルガーはすばらしい。去年、フィラデルフィア管がコープランドの「クワイエット・シティ」をやったときにソリストでした。輝かしさのなかに柔らか味のある音。いいですね。でもオケのなかに入ると時として存在感が薄くなるのですがどうしてでしょう。
あとはしつこいようですがクラリネットのモラレス。この人は本当にうまい。僕は完全にトリコです。
マルチヌーの「キッチン・レビュー」ははじめて聴きましたが、愉快な曲でした。バレエ音楽を四楽章からなる組曲に縮めた、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、バスーン、トランペット、ピアノによる音楽です。
プログラムによるとそのあらすじは・・・ポットはナベブタを愛し、ナベブタもポットが好き。でも意地悪な泡立て器はポットをナベブタから引き離す。皿用フキンが気落ちしたナベブタに言いよりさあ大変。モラルはいたるところで崩れ堕ちようとしているぞ(moral bankruptcy lurks around every corner)・・・ってなんだこりゃ?
マルチヌーがパリにやってきたころ、その街は「シュールレアリスム」で大盛りあがり。チェコの田舎からやってきたマルチヌーはそんななかで必死こいてシュールレアリスムなバレエに取りくむのであった・・・だそうです。
シュールレアリスムってこういうもののことをいうのですか?
一番ケッサクなのは三曲目の「チャールストン・ダンス」。二曲目の濃厚で重苦しめの「タンゴ」からアタッカで続くこの曲、モラレスやビルガーがとたんにスイングし始める。このギャップがおもしろい。
必死こいてお茶目な曲を書くマルチヌーと、必死こいてお茶目に吹くビルガー。どっちもかわいい。たまらん。
おもしろいなこの曲。今度CD買おう。
by ring_taro
| 2005-03-01 16:08
| クラシックの演奏会