アメリカはフィラデルフィアに住む“りんたろう”のブログ


by ring_taro
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

エッシェンバッハと大人なフィラデルフィア管

フィラデルフィア管弦楽団演奏会 (Sept. 25, 04)
キメル・センター、ボライゾン・ホール

トーマス: トレインワーク
リヒャルト・シュトラウス: ドン・キホーテ
ドヴォルザーク: 交響曲第八番

クリストフ・エッシェンバッハ: 指揮
ダニエル・ミュラー=ショット: チェロ

(しばらくはちょっと前のコンサートを書いていこうと思います。)

指揮者としてのエッシェンバッハはあまりよく知らなくて、CDも何かの協奏曲の伴奏指揮しか持っていなかったと思います。なのであまりこれといった印象はありませんでした。彼の指揮って変わってますよね。ありていに言ってしまえば不器用です。ちょっとその不器用っぷりが昔テレビで見たショルティのそれに似ています。

多分エッシェンバッハのやりたい音楽って、(誤解を恐れずにいえば)相当下品なものなのではないでしょうか。今回座った席はオーケストラの後ろ側の席(サントリー・ホールでいうところのP席)だったので、彼の指揮っぷりはよく観察できたのですが、粘れるところではとことん粘ろうとするし(ドヴォルザークでそれをやると音楽がすごくブツ切りになる)、盛り上がるところではいちいち盛り上げようとするし。

面白いのは、フィラデルフィア管がその音楽の格調の高さを必死に保とうとがんばっていたところ。特にドヴォルザークではエッシェンバッハのエゲつなさと折り合いをつけながらしっかりとした音楽をつくりあげていった様に感銘をうけました。大人なオーケストラです。以前マゼール/ニューヨーク・フィルを「愉快な共犯関係」と書きましたが、エッシェンバッハ/フィラデルフィア管はさながら「緊張感をはらんだ共同作業」といったところでしょうか。まだオーケストラ側が優位に立っているような気がしますが、今後フィラデルフィア管がエッシェンバッハ色に染まるのか、それともエッシェンバッハ政権が短命に終わるのか、注目です。

というわけで、しばらくエッシェンバッハ/フィラデルフィア管から目がはなせませんよ。
[PR]
by ring_taro | 2004-10-19 15:29 | クラシックの演奏会