アメリカはフィラデルフィアに住む“りんたろう”のブログ


by ring_taro
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2005年 03月 30日 ( 2 )

僕は部屋にいるときはたいていMTVとかをつけっぱなしにしているのですが、かなりのヘビー・ロー・テーションでかかっているバンドがあります。ちょっと鼻にかかった無機質なような暖かいような不思議な歌声、親しみやすいメロディ、軽快なサウンド。かなり気になる音楽だったのでバンド名をチェックしたらMaroon 5という名前でした。

最近の洋楽にはとんと疎くなってしまっているのですが、最近とても人気のあるバンドのようですね。今更「最近気になるバンドがいてさあ」なんて、相当遅かったようです。(ちなみに先のグラミー賞でBest New Artistになりました。)
ああ、レコード芸術もスイング・ジャーナルもロッキン・オンも無い生活。洋楽に関していえば、情報交換をする友人すら周りにいない生活。

相当気になったので、アルバム"Songs about Jane"を買ったら、ものすごく良かったです。しかも現在全米をツアー中とのこと。これは行かねばならん。

というわけで4月1日、Liacouras Center(テンプル大学のキャンパス内にある、主にバスケットのゲームなどを行なう会場)に行ってきます。チケットはインターネットでは並び席が買えない状況でしたが、ダメもとで会場に直接行ってみたらアリーナ席が買えました。

あ、そういえばこの日はマチネーでフィラデルフィア管の演奏会があったんだ。
なかなか重い一日になりそうです。
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by ring_taro | 2005-03-30 18:05 | 音楽全般
僕がいたく感動したエッシェンバッハ指揮のドヴォルザークの7番が、The Philadelphia Inquirer紙にものすごくコキおろされていました。("Eschenbach Tries to Plow His Predecessor's Field," March 12, 2005)

音楽評論家ピーター・ドブリン氏によるこの日の演奏会評の要点は下記の二つ。

①音楽監督に就任して一年半のあいだ、なぜ前任者サヴァリッシュのレパートリーばかりをとりあげるのか。ブラームスやリヒャルト・シュトラウスでサヴァリッシュ以上のものができると思っているのか。この日のスメタナやドヴォルザークだってそうだ。サヴァリッシュによる「炎とベルベットを凝縮させたような音楽(a cohesive package of fire and velvet)」に比べると、なんと眠たく啓示の無い音楽であることか。

②エッシェンバッハは確かにクライマックスをつくりあげるのはうまい。しかし曲の最初から最後までをつらぬく内なるビート(a inner beat)を感じさせない。気分でテンポをしょっちゅう変えるし、曲全体が持つ物語がない。

そしてとどめはこの一言。

Structurally, it had no clear game plan.

確かに間違ったことはまったく言っていないと思います。
ええ、まったく言っていませんね。

①に関して言えば、なぜドブリン氏がそこまでサヴァリッシュを評価するのかはわかりませんが。(僕だってサヴァリッシュは好きですが。)
ただ、まあ、なぜわざわざベートーヴェン・チクルスとかやるのかなあ、とか思ってしまうのは事実です。

②も確かにおっしゃるとおり。細部にこだわりすぎるあまり、全体の構造に対する気くばりがおろそかになるというのは、確かにエッシェンバッハの音楽ではよくあることです。(曲によるとは思いますが。例えばマーラーなんかではあまり感じられません。)

ただ、ドブリン氏も言っているように、音楽を盛り上げるのはすごぶるうまいですし、ここぞというときにオーケストラからすごいパワーを引き出すことができる指揮者だと思います。欠点は欠点としておいておき、魅力を楽しむのがエッシェンバッハの一番楽しい聴き方ではないでしょうか。減点法ではなく加点法の聴きかたといえばいいでしょうか。

このドブリン氏の記事はなかなかわかりやすいエッシェンバッハ評だったと思います。

ちなみにドブリン氏によると、フィラデルフィア管の音楽監督に必要なのは「高度に洗練された音楽解釈の能力(possession of a high degree of interpretive sophistication)」であるそうです。エッシェンバッハにはそれがないということなのでしょう。


ちなみに個人的にはエッシェンバッハに対する懸念としては別のものがあって、それは「このまま彼が音楽監督をやり続けたら、フィラデルフィア管はどんどんヘタになっちゃうのではないか」というものです。
これは今のところ漠然とした思いですし、また別の機会にでも。
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by ring_taro | 2005-03-30 17:42 | フィラデルフィア管弦楽団